マンションを売却するとき、「できるだけ高く売りたい」「なるべく早く手放したい」「何度も内覧に対応するのは難しい」など、売主によって優先したいことは異なります。
マンションの主な売却方法には「仲介」と「買取」があり、不動産会社によっては「買取保証」を利用できる場合もあります。それぞれ売却価格や売却までの期間、手間に違いがあるため、何を優先するかによって適した方法は変わります。
価格を優先するなら仲介、売却時期や手間の少なさを優先するなら買取が基本的な判断軸です。
この記事では、マンションの売却方法の違いと、マンション買取のメリット・デメリット、どのような場合に買取が向いているのかを解説します。
目次
マンションの売却方法は目的に合わせて選ぶ
マンションの代表的な売却方法は、次の3つです。
| 売却方法 | 特徴 | 向いているケース |
| 仲介 | 一般の購入希望者を探して売却する | 時間をかけても価格を優先したい |
| 買取 | 不動産会社へ直接売却する | 早さや手間の少なさを優先したい |
| 買取保証 | 一定期間仲介で販売し、売れなければ買取 | 高値も狙いたいが売却期限も決まっている |
マンション売却では仲介と買取の違いを理解し、売却理由や物件の状況から方法を選ぶことが重要とされています。
仲介は価格を優先したい場合に向いている
仲介では、不動産会社が広告を出し、一般の購入希望者を探します。
市場で買主を探せるため、条件のよいマンションであれば買取より高い価格で売却できる可能性があります。
・いつ買主が現れるか分からない
・購入希望者の内覧に対応する必要がある
・価格交渉が入ることがある
といった点も考える必要があります。
売却期限が決まっておらず、できるだけ価格を優先したい場合は仲介を検討しやすいでしょう。
マンションを高く売るための考え方については、以下の記事で詳しく解説しています。

買取は早さや手間を減らしたい場合に向いている
買取では、不動産会社自身がマンションの買主になります。
一般の購入希望者を探す必要がないため、価格や条件に合意できれば売買契約へ進めるのが特徴です。仲介に比べると売却価格は低くなりやすい一方、売却時期を決めやすいメリットがあります。
買取保証は仲介と買取の中間的な方法
買取保証とは、最初は仲介でマンションを販売し、一定期間内に売れなかった場合に、あらかじめ取り決めた条件で不動産会社が買い取る方法です。
例えば、「できれば高く売りたいけれど、住み替えの関係で半年以内には売却したい」
といったケースでは選択肢になります。ただし、すべてのマンションや不動産会社で利用できる制度ではありません。
マンション買取とは?

マンション買取とは、不動産会社にマンションを直接売却する方法です。
仲介の場合、不動産会社は売主と買主の間に入り、購入希望者を探します。
一方、買取では不動産会社そのものが買主になります。
買い取られたマンションは、必要に応じてリフォームやリノベーションが行われ、その後再販売されるのが一般的です。そのため買取価格には、再販売に必要な費用やリスクなども反映されます。
買取は仲介より売却価格が低くなりやすい代わりに、売却までの時間や手間を抑えやすい方法と考えると分かりやすいでしょう。
マンション買取のメリット
マンション買取を利用する主なメリットを見ていきます。
売却時期を決めやすい
買取では一般の購入希望者が現れるまで待つ必要がありません。
不動産会社から提示された価格と条件に合意できれば契約へ進めるため、仲介より売却時期を見通しやすくなります。これは上位のマンション買取記事でも主要なメリットとして挙げられています。
例えば、
・転勤日が決まっている
・住み替え先が決まっている
・相続したマンションを整理したい
など、期限を意識して売却したい場合に検討しやすい方法です。
一般の購入希望者による内覧が原則ない
居住中のマンションを仲介で売る場合、購入希望者が訪れるたびに内覧対応が必要になります。
室内を片付けたり、休日に予定を空けたりする必要があり、売却期間が長くなるほど負担になることがあります。買取でも不動産会社による物件確認は行われますが、一般の購入希望者を何組も案内する必要は原則ありません。
仕事や生活の都合で何度も内覧対応をするのが難しい場合は、買取のメリットを感じやすいでしょう。
広告を出さずに売却しやすい
仲介では、不動産ポータルサイトなどへ物件情報を掲載して購入希望者を探すことがあります。
買取では一般向けに買主を探す必要がないため、広告活動をせずに売却を進められるケースがあります。そのため、マンションを売りに出していることを周囲に知られたくない場合にも選択肢になります。
直接買取なら仲介手数料が原則かからない
不動産会社が直接買主になる場合、仲介取引ではないため、原則として仲介手数料は発生しません。
ただし、売買契約や登記、住宅ローンの状況などによって、売却に伴う別の費用が必要になる場合があります。
「仲介手数料がない=売却費用が一切かからない」という意味ではありません。
売却時に必要となる費用については、以下の記事で詳しく解説しています。

室内が古くても現状で売却できる場合がある
築年数が経過したマンションでは、壁紙や床、水回り設備などが古くなっていることがあります。
買取では、不動産会社が購入後にリフォームやリノベーションを行うことを前提としているケースがあるため、売主が先に大掛かりなリフォームをしなくても査定できる場合があります。
買取を考えているなら、高額なリフォームをする前に現在の状態での買取条件を確認する方が判断しやすくなります。
マンション買取のデメリット
マンション買取には、仲介にはないメリットがある一方で、デメリットもあります。
仲介より売却価格が低くなりやすい
最も大きなデメリットは、仲介より売却価格が低くなる傾向があることです。
不動産会社は買い取ったマンションを再販売するため、リフォームなどにかかる費用や販売リスクを考慮して買取価格を決めます。
・築浅
・駅から近い
・人気のあるマンション
・室内状態がよい
など、一般の購入希望者から十分な需要が期待できる場合には、まず仲介での売却を比較する方法があります。
急いで売却する理由がない場合は、買取だけに絞らず仲介で売った場合の価格も比較しておくことが大切です。
不動産会社によって買取価格が異なる
買取価格は、どの不動産会社でも同じになるわけではありません。
不動産会社によって、得意なマンションや再販売方法、リフォームにかかる費用などが異なるためです。
単純に査定額だけを見るのではなく、引き渡し条件や売主側で必要になる作業なども確認する必要があります。
結局、仲介と買取のどちらを選べばいい?

マンションの売却方法で迷った場合は、「いくらで売りたいか」だけでなく「いつまでに売りたいか」を一緒に考えると判断しやすくなります。
| 状況 | 向いている売却方法 |
| 時間がかかっても高く売りたい | 仲介 |
| 築浅・駅近など需要が期待できる | 仲介 |
| 売却期限が決まっている | 買取 |
| 何度も内覧対応したくない | 買取 |
| 周囲に売却を知られたくない | 買取 |
| 室内が古くリフォームしていない | 買取も比較 |
| 高値も狙いたいが期限もある | 買取保証も比較 |
| 仲介で長期間売れていない | 買取も比較 |
特に、仲介で長期間売れていない場合は、すぐに買取へ変更するのではなく、価格設定や販売方法に問題がないかを確認することも大切です。
中古マンションが売れない原因については、以下の記事で詳しく解説しています。

マンション買取が向いているのはこんなケース
マンション買取は「高く売ること」より、「売却時期を明確にしたい」「売却の負担を減らしたい」という人と相性のよい方法です。
例えば、
・転勤などで退去時期が決まっている
・住み替えのスケジュールが決まっている
・相続したマンションを使用していない
・居住中で内覧対応が難しい
・仲介で売り出したものの長期間売れていない
・室内のリフォームに費用をかけたくない
といったケースです。
反対に、売却を急いでおらず、一般の購入希望者から需要が期待できるマンションであれば、仲介で売却した方が希望価格に近づく可能性があります。
マンション買取は「仲介より優れている売却方法」ではなく、価格よりも早さや手間の少なさを重視するときに適した選択肢です。
マンション売却は価格と売却期限から方法を選ぶ
マンションの売却方法には、仲介・買取・買取保証などがあります。
仲介は一般の購入希望者を探すため、時間は必要ですが高値を狙いやすい方法です。
一方、買取は仲介より価格が低くなりやすいものの、一般の購入希望者を探す必要がなく、売却時期を決めやすいというメリットがあります。
買取保証なら、一定期間は仲介で売却を試しながら、期限までに売れなかった場合の買取価格を決めておく方法もあります。
「高く売りたい」「早く売りたい」「内覧の手間を減らしたい」など、自分が何を優先するのかを明確にすると、マンションの売却方法を選びやすくなります。
最初から一つの方法に決めるのではなく、マンションの条件と売却期限を整理したうえで、仲介・買取・買取保証の違いを比較することが大切です。





















































































